着床はいつ起こる?

多くは排卵の8〜10日後で、6〜12日後まで幅があります。着床の時期と、妊娠検査を行うタイミングへの影響を解説します。

着床は、多くの場合、排卵の8〜10日後に起こり、6〜12日後までの幅があります。時期は人によっても、周期ごとにも違うため、決まった日ではなく期間として考えます。

感度の高い早期妊娠検査薬は、排卵後11日目ごろから陽性になることがあります。ただし、日本の検査薬は添付文書で使える時期が決められており、それより前に行う検査は「フライング検査」と呼ばれます。もっとも意味のある結果が出やすいのは、生理が来るはずの日から行う検査です。胚移植のあとは、この数字は当てはまりません。くわしくは、後半の項目で説明します。

ひと目でわかる

排卵後に可能性のある日
6〜12日目
排卵後に多い日
8〜10日目
検査がより確かになるのは
生理予定日から

着床:排卵後の日数

着床とは、受精卵が子宮内膜に根づく段階のことです。この点をもっとも詳しく調べた研究では、妊娠ホルモンのhCGが尿から最初に検出された日を着床の日としました。測定は、市販の検査薬よりずっと感度の高い検査室の方法で行われています。妊娠が続いたケースでは、それが排卵の6〜12日後でした。

少なくとも6週間続いた妊娠の100人中84人では、8日目、9日目、または10日目でした。

数えるのは排卵日からです。DPO+8は、排卵後8日目のことで、掲示板などでは「8 DPO」とよく書かれます。多くの解説サイトは受精から数えますが、受精は排卵のせいぜい1日ほどあとです。「受精後7日目」と書いてある解説は、ご自身の場合、おおよそDPO+8のことです。

おおよその流れは次のとおりです。

  • DPO+1〜DPO+5:受精卵は分裂しながら、約4日かけて卵管を通り、子宮へ向かいます。DPO+5ごろには、小さな細胞のかたまりになっています。
  • DPO+6:着床が始まりうる、もっとも早い時期です。
  • DPO+7〜DPO+9:細胞のかたまりが内膜にくっつき、入り込みます。DPO+8ごろから、hCGがつくられます。
  • DPO+10:もっとも多い時期が終わります。

これは研究から得られた平均値です。多くの女性に起こることを表しており、体のどの日に何が起こるかを示すものではありません。

着床にかかる期間

着床は一瞬の出来事ではなく、数日かけて進みます。細胞のかたまりが内膜にくっつき、入り込み、包み込まれます。内膜は、排卵のあとから、そのための準備をしています。研究で測れるのは始まりだけ、つまり最初のhCGです。ご自身の場合にどのくらいかかるのかは、観察できません。

「多くは」という言葉は、文字どおりの意味です。これらの妊娠の約100人中16人では、最初にhCGが検出されたのが8〜10日目の外、つまり早い側か遅い側にありました。DPO+7やDPO+11の着床も起こります。

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排卵日は計算にすぎない

排卵日から数える方法には、落とし穴があります。排卵日をはっきりと知っていることは、ほとんどありません。カレンダーによる排卵日は予測で、28日周期でさえ、排卵は約10日の幅にばらつきます。排卵検査薬も、おおよその日を定めるだけです。一般的な計算では、最初に陽性になった日の翌日を排卵日とみなします。排卵日が2日ずれれば、着床の期間も一緒に2日ずれます。

排卵検査薬を使った例です。月曜日にはじめて陽性になった場合、火曜日をDPO+0として計算します。着床の期間は、計算上、翌週の月曜日(DPO+6)から日曜日(DPO+12)まで、もっとも多いのは水曜日から金曜日(DPO+8〜DPO+10)です。感度の高い早期検査薬は、土曜日(DPO+11)ごろから陽性になることがあります。Cyelleでは、ご自身で陽性と確定して記録した検査がある場合、数え方が1日違うことがあります。DPO+1が、妊娠しやすい期間の最終日のあとから始まるためです。

Cyelleに生理と検査を記録すると、アプリは排卵の予測日を計算にもとづく予測として表示し、そのあとのDPO+の日を数えます。これは記録からの計算で、体の中で何が起きているかを示すものではありません。

重要:これは避妊ではありません。計算も、周期の観察も、妊娠を防ぐことには適していません。

排卵日は、ほとんどの場合、日付ではなく計算です。

検査はいつから陽性になる?

妊娠検査薬は、尿中のhCGを検出します。着床そのものではなく、その後につくられるホルモンに反応します。そのため、着床のあとも数日間は陰性のままです。ホルモンが十分な量になるまで待つ必要があるからです。検査薬がどれだけのhCGを必要とするかは、箱にmIU/mlで書かれています。早期検査薬では約5〜25、標準的な検査薬では多くが20〜50です。日本で市販されている検査薬では、一般的なものが50、早期妊娠検査薬が25のことが多く、添付文書では、一般的な検査薬は生理予定日の約1週間後から、早期妊娠検査薬は生理予定日から使うとされています。

研究の数字では、次のようになります。

  • DPO+8〜DPO+10:体の中にはhCGがありますが、尿中ではまだとても少なく、尿検査は多くの場合まだ陰性です。この時期の陰性は、判断の材料にはなりにくいものです。
  • DPO+11:感度の高い早期検査薬なら、陽性になることがあります。
  • DPO+12とDPO+13:標準的な検査薬は、まだ陰性のことが多い時期です。
  • 生理予定日から:検査はより確かになりますが、検査薬によっては、すべての妊娠で陽性になるわけではありません。

生理予定日が、すべての女性でDPO+14とは限りません。黄体期、つまり排卵から次の生理までの期間は、人によっておよそ7〜17日です。そのため、検査結果が意味をもちやすくなる最も早い日は、ご自身の黄体期によって変わります。これが、生理が遅れた最初の日から検査する、というルールの理由です。

この日でも、すべての妊娠が検出できるわけではありません。生理が遅れた最初の日に、検査室での検査でも、約100人中10人の妊娠ではまだhCGが検出されません。1週間後には、約100人中97人の妊娠で検出できます。市販の検査薬では、生理予定日の時点でそれより少なく、検査薬によって約100人中54〜97人です。これはたいてい、着床の時期と検査の感度によるもので、ご自身のせいではありません。

検査についてわかること

早い時期に検査して陰性だった場合、検査は今のところ、まだhCGを検出していないということです。それは妊娠を否定するものでも、確認するものでもありません。生理予定日を過ぎてからの陰性は、この周期は妊娠しなかったという意味のこともあります。2〜3日後にもう一度検査してください。初期の妊娠では、hCGが急速に増えるからです。生理が来ず、2回目の検査も陰性なら、産婦人科に相談してください。

期間を計算する

検査のための計算期間は、3つのステップで求められます。あくまで推定ですが、待つ間の助けになります。

  1. 排卵したと思われる日を、DPO+0とします。計算で求めた日でも、最初に陽性になった排卵検査薬の翌日でもかまいません。
  2. そこから6〜12日数えます。これが、受精卵が着床しうる期間で、もっとも多いのは8〜10日目です。
  3. 生理予定日まで数えます。それまでは、尿検査では何も出ないことがよくあります。生理が遅れた最初の日からは、検査でhCGをより確かに検出できますが、検査薬によっては、すべての妊娠で陽性になるわけではありません。

仮の例です。28日周期では、「周期の長さ−14」という経験則で周期の14日目になります。Cyelleは15日目で計算し、この例も15日目と仮定します。すると、着床の期間は、計算上、周期の21日目から27日目で、もっとも多いのは周期の23日目から25日目です。最後の生理から数える妊娠週数では、計算上、妊娠2週6日から3週5日にあたります。日本の数え方では、妊娠2週の終わりから3週にかけての時期です。黄体期が14日なら、生理予定日は周期の29日目、つまり次の周期の1日目です。周期が長くても短くても、排卵が遅いか早いかで、すべてがずれます。

排卵日がはっきりしないまま計算すると、期間が前後に数日ずれることがあります。排卵日がわからないか、周期が不規則な場合、計算から得られるのは大まかな幅だけです。そのときは、生理が遅れた日がもっとも頼りになる目安です。それもはっきりしない場合は、目安として、可能性のある時点から早くても約3週間後に検査するのがよいとされています。検査は、添付文書に従って行い、判定時間も守ってください。

早く検査するほど答えは早く出ますが、確かな答えとは限りません。

着床は感じられる?見える?

着床がはっきり自覚できる形で現れる、という確かな根拠はありません。下腹部のチクチク、胸の張り、眠気は、妊娠していない周期の後半にも起こります。そのため、区別することはできず、それだけでは何も結論できません。これは両方向に当てはまります。何も感じなくても妊娠していることはありますし、何か感じたからといって、妊娠しているとは限りません。待つあいだ、ちょっとした感覚を意味ありげに受け取ってしまうのは、自然なことです。

出血も、着床の確かなサインではありません。ある研究では、少なくとも6週間続いた妊娠の約100人中9人しか、最初の8週間に出血しておらず、それも着床の日ではなく、たいてい生理予定日ごろでした。そのため、少量の出血を着床のサインと読むことはできません。検査が陽性で出血もある場合は、すぐに産婦人科に電話してください。くわしくは最後の囲みをご覧ください。

下腹部のチクチクや胸の張りは、妊娠していない周期の後半にも起こります。

遅い着床

着床がDPO+10より後に起こった場合を、多くの人が「遅い着床」と呼びます。これは時期についての表現で、診断名ではありません。その場合、検査もそれに応じて遅く陽性になります。検査が遅く陽性になる理由としては、排卵が遅かった、周期が長かった、ということのほうが多いです。

時期を観察することも、左右することもできませんし、何かを正しくしたか、間違ってしたかとも関係ありません。妊娠がどう進むかは、産婦人科で調べます。

ごく早い時期に妊娠を失ったあとに

この項目は、妊娠初期に妊娠を失うことについてです。読みたいときに読んでください。

妊娠は、陽性の検査の直後でも、ごく早い時期に終わることがあります。誰のせいでもありません。そのことで気持ちが重くなったり、待つ時間がつらくなったりするのは、とくに何周期も続いた場合、無理もないことです。いつでも、産婦人科や助産師に相談できます。流産や死産を経験された方のための相談窓口が、都道府県や市区町村にあります。

胚移植後の着床

胚移植をともなう不妊治療のあとは、この記事の数字は当てはまりません。スケジュールは胚を移植した日が基準になり、検査の日は不妊治療クリニックが教えてくれます。その指示に従ってください。

排卵を促すためや人工授精の前にhCG注射を受けた場合、そのホルモンは薬と量によって、最長でおよそ2週間、尿中から検出され、妊娠していなくても検査が陽性になることがあります。何日目から検査が確かになるか、通院先に尋ねてください。

検査が陽性だったら

産婦人科に電話して、予約をとってください。そこで妊娠が確認され、週数が決まります。すぐに予約が取れるとは限らないので、早めに連絡してください。出産を希望する病院や助産院も、今から探し始めることができます。出血や痛みは予約を待ってはくれません。最後の囲みをご覧ください。

要点

着床は、多くは排卵の8〜10日後で、6〜12日後まで幅があります。見ることも、確実に感じることも、1日単位で計算することもできず、この計算は避妊ではありません。妊娠検査薬が検出するのは、そのあとにつくられるhCGです。もっとも意味のある結果が出やすいのは、生理が遅れた最初の日からですが、検査薬によっては、すべての妊娠で陽性になるわけではありません。陰性だった場合は、2〜3日後にもう一度検査するのがおすすめです。

よくある質問

排卵の何日後に着床する?

多くは排卵の8〜10日後です。6〜12日後まで幅があります。少なくとも6週間続いた妊娠の100人中84人では、最初にhCGが検出されたのが8日目、9日目、または10日目でした。

着床にはどのくらいかかる?

着床は数日かけて進む過程で、受精卵が内膜にくっつき、入り込みます。研究で測れるのは、最初のhCGによる始まりだけです。ご自身の場合にどのくらいかかるのかは、観察できません。

着床のあと、検査はいつ陽性になる?

尿中のhCGしだいです。DPO+8〜DPO+10の尿検査は、多くの場合まだ陰性で、感度の高い早期検査薬は、DPO+11ごろから陽性になることがあります。生理が遅れた最初の日からは、検査はより確かになります。それでも、とても感度の高い検査室の検査でも、この日に約100人中10人の妊娠ではhCGがまだ検出されず、市販の検査薬では、検査薬によってさらに少なくなります。

着床は感じられる?見える?

着床が特定の感覚や出血として現れることには、根拠がありません。チクチク、胸の張り、眠気は、妊娠していない周期の後半にも起こります。ある研究では、少なくとも6週間続いた妊娠の約100人中9人しか、最初の8週間に出血しておらず、たいてい生理予定日ごろでした。

遅い着床とは?

DPO+10より後の着床は起こります。これは時期の表現であり、診断名ではなく、観察することもできません。その場合、検査はそれに応じて遅く陽性になります。妊娠がどう進むかは、産婦人科で調べます。心配なことがあれば、そこで相談しましょう。

着床は周期の何日目?

排卵がいつかによります。仮の例として、28日周期で排卵を周期の15日目と仮定すると、着床の期間は計算上、周期の21日目から27日目で、妊娠週数では妊娠2週6日から3週5日、つまり妊娠2週の終わりから妊娠3週にあたります。黄体期が14日で周期の29日目に予定される生理の、およそ2〜8日前で、もっとも多いのは4〜6日前です。周期の長さが違えば、すべてがずれます。

胚移植後の着床はいつ?

移植日と胚の発育段階によります。自然な着床の数字は当てはまりません。検査の日は、不妊治療クリニックが教えてくれます。

着床の期間は避妊に使える?

いいえ。排卵日の計算も、着床の期間も、周期の観察も、妊娠を防ぐことには適していません。数字は多くの女性に起こることを表しており、個人のある1日に当てはまるものではありません。

どんなときに医師に診てもらう?

日本での案内です。すぐに助けを求めてください。

  • 意識を失う、倒れる、強いめまい、吐き気、寒気がある、または顔色が目立って悪く、力が入らない:迷わずすぐに119番に電話して救急車を呼び、1人にならないでください。
  • 妊娠の可能性がある、または妊娠が確認されている状態で、下腹部または肩に強い痛みがある(出血の有無を問わない):迷わずすぐに119番に電話して救急車を呼んでください。自分で運転して行かないでください。
  • 妊娠の可能性がある、または妊娠が確認されている状態で、出血が生理と同じくらい、またはそれ以上に多い:迷わずすぐに119番に電話して救急車を呼んでください。自分で運転して行かないでください。
  • 検査が陽性で、出血がある(少量でも):すぐにかかりつけの産婦人科に電話してください。つながらないときは、救急外来を受診するか、#7119(実施している地域のみ)に電話してください。
  • 検査が陽性で、片側の下腹部の痛み、排尿時や排便時の痛み、茶色くて水っぽいおりものがある(痛みが強くなくても):すぐにかかりつけの産婦人科に電話してください。つながらないときは、救急外来を受診するか、#7119(実施している地域のみ)に電話してください。
  • 出血に加えて、悪寒をともなう発熱がある:すぐに救急外来を受診してください。
  • 組織やかたまりが出た:すぐに救急外来を受診してください。

妊娠初期の強い痛みや多い出血には、さまざまな原因があり、その中には危険なものもあります。原因を見極められるのは、医師だけです。

次のような場合は、医師に診てもらうのが最善です。

  • 検査は陰性でも、生理がその後も来ない:2〜3日後にもう一度検査してください。2回目の検査も陰性なら、数日以内に産婦人科の予約をとってください。

参考用です。医療上の助言や診断の代わりにはなりません。

表示される値はすべて計算によるものです。Cyelleは避妊法ではなく、診断も行いません。

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